株式会社 ビジュアル フライト
代表取締役 戴 志祥
1984年、私は中国上海市第一百貨店に入社、広告部に配属されショーウィンドー デザインを担当しました。当時の中国はすでに改革開放政策が進み、市場経済の動きが少しずつ実感できる 環境にありました。私も展示商品を通じてさまざまなメーカーと接触する機会に恵まれ、物事を多方面で考えられるようになりました。1989年からは上海のみならず中国全土を舞台に、数々のディスプレイ・広告コンテストで優勝し、作品が業界雑誌に掲載されるようになりました。
1990年、『商店建築』誌を通じて、日本の建築設計事務所で ある株式会社エス・ピー・ディー明治と出会いました。翌年、同 社からの招聘を受けて来日・入社し、以来14年間、同社で舞台 美術、店舗設計・施工に携わりました。その間、中国本土、香港、 台湾など中国関連の案件に多数関わり日本企業の立場で中国の行 政側と交渉する機会を得ました。
1999年、デジタルハリウッドに入学し、東京本校のMac総 合プロコースを修めました。卒業後も作品が日本国内外のコンテ ストで優勝し、韓国のDesign News Week誌にも紹介され、2001 年10月には文化庁メディア芸術プラザにて個展を開催しました。
2004年、電機関連メーカーの友人が中国でのビジネス展開を 企画し、その強い要請を受けて私は同社を退社し、一緒に中国現 地に入り、業者の発掘や商品の開発に約2年間を費やしました。 商品販売に必要な法的認証の取得から商品規格の開発まで広範な 業務に携わり、日本市場についての理解や中国メーカーの意識改 善を以って持続的に品質の高い商品を供給するために、中国のメ ーカーを複数回にわたって日本に招致し、日本の工場見学や、メ ーカー同士の交流などを行いました。試作を通じて商品を形にし ていく、さまざまな困難を乗り越え、ようやく下請け体制を整え ることができました。この貴重な経験を今後大いに活かしたいと 考えています。
この2年の間に、中国の凄まじい経済発展を目の当たりにし、 沢山の若い企業家たちと出会い中国市場の規模と活気、そして新 一代企業家たちのものづくりやビジネスに対する姿勢に多大なる 感銘を受けました。特に近年、中国におけるアニメや漫画に対す る関心の高さは民間に留まらず、中国政府までが一丸となって産 業起こしに励んでいます。 中国のアニメ関連市場は年間1,000 億元(約1兆5千億円)とも言われています。これまでの経 済成長率とこの先の通貨の切り上げなどを考えて、私はここにビ ジネスチャンスを確信いたしました。
もともと中国には優秀なアーティストが沢山おりますが、ア ニメが産業として捉えられるようになったのは比較的最近のこと です。今後、中国のアニメ分野では、脚本や企画などさまざまな 方面で未知の可能性が秘められており、ビジュアル面においても キャラクターデザインや画面演出など日本のアニメ企業による指 導・協業の余地が多いと考えます。また市場消費の観点から見て も、日本のアニメや漫画ならびにコスプレが子供や若い世代に絶 大な支持を得ています。
中国企業の間でも、日本のアニメ関連企業とのコラボレーシ ョンを望む機運が高まっています。しかしながら、中国企業文化 の習慣や価値観など日本と異なる点が多く、お互いの市場性や国 民性を十分に理解していないなどの理由から、これまで多くの日 本アニメ関係者にとって中国への進出は多大な苦労を要するもの でした。また、中国政府も自国のアニメ産業の助成・保護のため に新たな規制を設け、又、著作権の概念がアニメ産業の健全な成 長に欠かせない重要事項であると官民一致で認識しつつあります。 このように、日中のアニメを取り巻く環境はさまざまな意味で新 たな局面を迎えています。
約1年前、青島行政府の友人からの提案を契機に、 私の中 のクリエイターの血が再び沸いてまいりました。芸術関連産業が私の 生涯の仕事だと考え、これに真剣に取り組むことを決意するに至 りました。日本のアニメ制作会社を訪問させていただいて課題を 聞き出し、それらの課題を持って上海を始め各地のアニメ基地に 足を運び、アニメ動画加工の試作を行うなど、中国での制作下請 け受注を模索しました。 また、テレビ局、雑誌・音響出版社、 IT運営、携帯コンテンツ制作会社など訪問し、著作権ビジネスの 展開に基礎を作り続けています。同時にアニメ産業に高い関心を 持った実業家たちに自らの夢を語り、多くのエールをいただいて 強い自信につながりました。長年にわたって日本と中国の間に培 った経験と人脈を活かし、日中アニメ事業に微力ながら貢献でき れば、私にとってこれ以上の幸せはありません。
このたび、御社と一緒に夢を作れる事を心に思い、深くお願 い申しあげる次第です
ビジュアル・フライトの中国活動足跡

